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診療科目 耳鼻咽喉科
二つの中耳炎 風邪の後が要注意
 お子さんに最近増えている中耳炎のお話です。子供の中耳炎というと、一般的には風邪や発熱に引き続いて急に耳が痛くなる急性中耳炎を指しますが、滲出性中耳炎は痛みをほとんど訴えず、熱を出すこともまずありません。なかなか気づきにくい中耳炎といえます。
 風邪を引いてしばらくして治ったかな、と思った頃に子供さんを呼んでも返事をしない、テレビの音を大きくする、テレビのすぐ前で見ているなど「聞こえが悪くなったのではないか」と思われる場合は注意が必要です。
 滲出性中耳炎は、鼓膜の奥に水がたまり鼓膜が動きにくい状態になっているため、音が内耳に伝わらず聞こえが悪くなるのです。症状が軽い場合は薬を飲むだけで良くなる場合もありますが、通常は鼓膜を切開して中に溜まっている滲出液を吸引します。
 やっかいなのは副鼻腔炎(いわゆる「蓄膿症」)やアレルギー性鼻炎を合併している場合です。この場合、再発しやすいため、耳の治療と鼻の治療を同時にしっかりと行う必要があります。中途半端に治療をやめてしまうと再発して何度も鼓膜を切開することになりかねませんので注意が必要です。
 もう一つ、最近流行っている中耳炎として反復性中耳炎と呼ばれるものがあります。急性中耳炎のように、風邪をひく→濃い鼻水が出る→熱が出る→耳が痛くなる、というような症状で発症しますが、治療によって治ったかなと思っていても十日や二週間ほどですぐに再発してしまうのです。鼻水や耳漏の検査をすると、肺炎球菌という細菌が検出されます。肺炎球菌は、かつてはペニシリンがよく効いてあまり問題にならなっかた菌ですが、薬が効かない耐性菌が出現して大きな問題になっています。
 とくに身体の抵抗力が弱い一歳から二歳前後のお子さんは、なかなか治りにくく、予防が一番大切です。暖かくなって来たからと油断しないよう、急に寒くなっても風邪をひかないように注意してください。

担当医紹介
非常勤医師(岐阜大学医学部付属病院より) 1名